10月から始まった6連戦。

しながわシティ戦での敗戦以降、5試合勝ち星から遠ざかっているリガーレヴィア葛飾は、9月以来のホーム水元総合スポーツセンターにヴォスクオーレ仙台を迎えた。

10月10日に行われたリーグ戦では7-6で辛勝している相手。全日本選手権出場権争いのためにもなんとしてでも勝利したい一戦。

ホームで行われる試合に、試合開始前から多くのサポーターが駆けつけ、選手に声援を送る。

ホームの利を活かして久々の勝利をもぎ取る事ができるか。

1stピリオド

リガーレヴィアボールでキックオフ。

開始早々、先発した木村(芳)、森岡、米谷、江本のコンビネーションプレーからチャンスを迎えるも、これはブロックされてしまいコーナーキック。

するとコーナーキックのボールをカットされ仙台のカウンター。数的不利の状況を作られるも、先発したゴレイロ藤川がブロックし得点を許さない。

パスを回したいリガーレヴィアとカウンターから時間をかけずにシュートを打ち切る仙台。この試合を象徴するような立ち上がりとなった。

前半から両者激しい攻防が続く。

リガーレヴィアはこれまで通り3-1のフォーメーションからゴールを狙う。

アラの位置に入った加世田からピヴォの熊谷に何度も素晴らしいパスが入る。加世田は18歳ながらホームデビュー戦で堂々としたプレー。

熊谷のキープを起点に相手を押し込むが、仙台の堅いディフェンスを前にシュートまでたどり着くことができない。

すると前半5分、一瞬の隙を突かれる。

仙台のパス回しからゴール右にいた相手ピヴォへのパスが通ると、そのまま反転シュート。これがフィクソの鈴木、ゴレイロ藤川の股を抜けてゴールに吸い込まれる。

早い時間で先制を許したリガーレヴィア。なんとか取り返したいところ。

しかし、その後も仙台の厳しいディフェンスを前になかなかチャンスをつくることができない。

反対に自陣でのボールロストからピンチを招くリガーレヴィア。自陣でボールを奪われゴレイロとの1対1のピンチを迎えるも、藤川がなんとかセーブ。

ピヴォ当てを警戒されているリガーレヴィアは、ピヴォを囮に使った裏への抜け出しでチャンスをつくる。

右サイドで抜け出した米谷がボレーシュートを狙うも、これは足を滑らせてしまい上手くミートせず。

加世田も素晴らしい抜け出しから相手ゴレイロと1対1のチャンスを作るも、これはブロックされてしまう。

菊地(耕)へのピヴォ当てから尻谷が走り込むが、うまくシュートまでたどりつくことができない。

中々押し込む事ができない展開の中でも、熊谷が気を吐く。

ピヴォ当てやディフェンスで奪ったボールをそのままシュートまで持ち込みチャンスを作り出す。

なんとか流れをつかみたいリガーレヴィアだったが、攻撃が単発で終わり、うまく得点まで結びつかない。

すると前半11分またも自陣でのボールロストから折り返されたボールをゴールに流し込まれ、0-2。前半の早い時間で痛恨の追加点を許してしまう。

ここでリガーレヴィアはタイムアウト。なんとか流れを取り戻したいところ。

タイムアウト明けからもリガーレヴィアは仙台の堅いディフェンスを前に苦戦。

リガーレヴィアの攻撃の起点である森岡、熊谷、菊地(耕)へのピヴォ当てと江本、黒田のドリブルを徹底して封じる仙台を前に、うまく攻め切る事ができない。

仙台もピヴォへの長いボールから人数をかけてこぼれ球を拾う形での攻撃を見せるが、ここはフィクソの木村(芳)、高橋、鈴木を中心に身体を張った対応でこれ以上の失点を許さない。

どちらもディフェンスが機能する形で拮抗する展開に。このまま両者得点を奪うことなく前半が終了。

ホームのリガーレヴィアにとって大きく課題の残る前半となった。後半に向けて修正し、巻き返す事ができるか。

2ndピリオド

後半がキックオフ。

リガーレヴィアはコートの幅を大きく使った攻撃からのピヴォ当てでチャンスを狙う。

しかし後半立ち上がり早々、警戒していた形から失点を許してしまう。

相手の長いボールを一旦は鈴木がクリアするも、そのボールを拾われ数的不利のピンチ。

浮き球のボールをボレーシュートで流し込まれ、0-3。今後の流れを左右する大事な1点を奪われてしまう。

その後も仙台の連動したディフェンスを前にゴールまでたどり着けない。なんとかチャンスを増やしたいリガーレヴィア。

江本が個人技で突破し、ミドルシュートを放つ。これは相手ゴレイロの好セーブに遭い、ゴールならず。

パス回しから木村(芳)の強烈なミドルシュートは、わずかにゴール左に外れてしまう。

ミドルシュートでゴールを狙う場面が増えるが、ゴールの確率の高い位置まで中々いい形で入らせて貰えない。

後半7分、反対に仙台の個人技でゴール右サイドを突破されると、ゴレイロ藤川がカバーしたところで横パス。

これをヒールで流し込まれ、0-4後半残り10分で4点差と非常に苦しい展開に。

ホームの声援を前に諦めるわけにはいかないリガーレヴィア。闘う姿勢を見せたいところ。

ゴレイロと1対1のピンチを迎えるが、藤川のブロックで得点を許さない。仙台の強力なピヴォ当てにも鈴木が身体を張ったディフェンスを見せる。

しかし後半残り9分、前がかりになったところを奪われて仙台のカウンター。数的不利のピンチを迎えると、シュートを一度は防ぐも、こぼれ球に詰められ0-5。

さらなる追加点を許してしまう。

後半残り6分。ホームでこのまま終わるわけにはいかないリガーレヴィアは、碓井をゴレイロに交代してパワープレーを敢行。

今シーズン何度も得点を奪っているパワープレーから反撃を狙う。

するとパワープレー開始直後、木村(芳)がディフェンスの隙間を縫う斜めのパスを通すと、これに米谷が合わせて1点を返す。

尚も諦めないリガーレヴィアは、パワープレーを継続して得点を狙う。

木村(芳)、森岡を起点としたパスでチャンスを作るも、決めきれない。

後半終了間近。

パス回しから米谷が折り返したボールに碓井が合わせて2点目を奪うが、ここで万事休す。

試合終了間際に追い上げたリガーレヴィアだったが、仙台に力の差を見せつけられる形なり、2-5で敗戦。

10月から続く6連戦は6戦勝利なしと、苦しい結果に終わった。

苦しい時間が続くが、試合は待ってはくれない。

次節もホーム水元総合スポーツセンターに首位しながわシティを迎える。

強敵を相手にどこまでやれるのか、何よりどんな時でも熱い声援を送ってくれるサポーターにリガーレらしく闘う姿を、そして勝利の瞬間をみせるために。チーム一丸となって乗り越えられるか。

リーグ戦終盤、チームの真価が問われる。


レポート:No.1 藤川 優祐